2009年06月03日

カービンコントロール②~上半身のコントロール

さて、考えてる内容を忘れないうちに、サクッと2回目を書きましょう(笑)

前回の記事で、下半身のプラットフォームはイメージできたと思います。
どんな状況でもプラットフォームがしっかりしていれば、姿勢や態勢が
変わっても安定して射撃が可能になります。



今回は、上半身編です。
主にストックの肩付けと腕の使い方がメインになります。
前回の、続きからです!

尾てい骨の位置を意識しながら重心を落として、前傾になりましたね?
そうしたならば、銃を構えてみましょう。


まずは、ストックの位置ですが、これまでの教範等では
ストックの下部を鎖骨下のくぼみに押し当てると定義されていました。

事実、昨年までは私もそう教えられて、またそう教えてきました。
カービンコントロール②~上半身のコントロール
08年のトレーニング画像から

しかし、写真を見るとわかりますが、反動が発生するバレルの後ろに
肩が位置していないため、上方への反動が生れそれを頬で抑え込む必要がありました。


神DVDでも解説されていますが、
最近はストック全体をしっかりと肩に押し当てます。

カービンコントロール②~上半身のコントロール
今年の2月の画像です。

こうする事で、リコイルが発生するバレル(チャンバー・薬室)の後ろでストックが反動を
受け止めますので、銃口の跳ね上がりが少なくなり、操作が容易になります。

さらに、銃の位置が下がる事でフォームがコンパクトになり
上から覆いかぶさるように銃を左右から絞り込む事で、ブレが非常に少なくなります。

カービンコントロール②~上半身のコントロールカービンコントロール②~上半身のコントロール

カービンコントロール②~上半身のコントロールカービンコントロール②~上半身のコントロール
新・旧のストック位置を拡大してみました。


最近は、プレキャリやアーマー ベストを着用する事が前提になっており
肩付けが浅いと、装具のファステックスやストラップで、滑ってしまい
なかなか安定しません。
しかし、深く肩付けして、ストックを置くと、かなり落ち着きます。


ストックの位置が決まったら、次は腕の使い方です。
実銃を撃つとわかりますが、反動は真上だけに来る訳ではなく
バレルツイスト(ライフリング・旋条)の関係で、斜めにも発生します。
これらの問題は、フルオートで射撃した場合、顕著に現れますね。


これらの反動やブレを押さえて、コントロールする大切な役割を両腕は担っています。
さらに、照準の調整や補正を行う重要なポジションです。


※ここでは右手が利き腕である前提で話をさせて頂きます。
腕は、コンパクトに絞り、ヒジは真下に向けましょう。
最初に銃を構えた状態で、両ヒジを肩の高さまでいったん上げて、
そこから折り込む様に、ヒジを真下に向けると手首の角度が決まってきます。

正しい肩の接触面積と真下に絞り込んだヒジがそろっていれば、
右手だけで銃を構える事が可能になります。

二の腕を 胸に密着させ、前傾している上半身で銃の重量を支えてると、上手く構えられます。

もし、左右にフラついたり震える様ならば、ポジションが正しくないか筋力不足のいずれかですね。
カービンコントロール②~上半身のコントロール
この写真では、左手はそえる程度しか触れていません。


左腕も同様に肩の位置から下に絞ってきますが、
重要なのは親指の使い方と両腕での銃の絞りになります。

フォアグリップを握る際に、近年は転倒した際に親指の骨折を防止する為と、
接触面積の増大によるコントロール向上の目的で、
親指を入れて握り込みません。
カービンコントロール②~上半身のコントロール
(Photos by Mr.Ted Tae from Silencer Talk

はい、マグプル教の御本尊ですw
ナムプルナムプル


両腕で銃を挟み、ぞうきんを絞るように左右から絞ると
万力で固定したように、ガッチリと銃が固定されるのが感じられると思います。
両腕はこれでしっかりとしたフォームが、完成です!



次回は、ストレートダウンからプレゼンテーションまでの流れと
サイトピクチャーについてお話したいと思います。





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Posted by 柏木@中の人 at 09:28│Comments(6)カービンコントロール
この記事へのコメント
お世話になります。

んんーっ、
判りやすい!!

ご本尊の左腕の突っ張った
フォーム、試すとなるほど良く
当たるのですが理由が?でした。
納得しましたw

いつもながら素晴らしい解説、
感服いたしました。
ナムプルナムプルw
Posted by あふりかくんあふりかくん at 2009年06月03日 10:43
お疲れ様です。

御本尊のフォームは、また独特でして
人間工学というか、
人体構造的に考えられたフォームになりますね。

基本は一緒なんですが、腕を前に伸ばすと
手の平の動きは、筋肉や腱の構造で
上に向ける動きの方が、少ない動きで
大きな力を発揮します。

手の平を相手に向けて、左右に振ると
小指側の方が稼働域が広いと思います。

このため、前腕の力を十分にハンドガードへ
伝えられます。

さらに、マズルに近い位置の方が、
細かい照準のコントロールが容易になる為です。

フォアグリップが、フレームに近いと
取り回しは容易になりますが、銃口は暴れてしまいます。
逆に遠ければ、銃口は暴れませんが
動きは遅くなりますが、精密さが増しますね。

ライフルは相手との距離をとって使用する武器ですから
素早い照準と射撃を優先すれば、
あの形に落ち着いたと想像されますね。
Posted by 柏木柏木 at 2009年06月03日 12:35
初めまして。RPと申します。柏木様の記事、興味深く拝見させていただいてます。
質問なのですが、床尾を肩にしっかり当てるフォームでは、頬付けはそこまで重要ではないのでしょうか?今自分はダットサイトを89にローマウントしてるんですが、上記のフォームに対応させるとなると、ハイマウントにすべきなのでしょうか?
Posted by RP at 2009年06月03日 17:22
RP様>
コメントありがとうございます。

御質問の内容ですが、基本的にはローマウントで大丈夫です。
頬付けから照準については、次回以降の更新で取り上げる予定でしたが
簡単に紹介しておきますね。

お話の内容から推測すると、
頬付けする際に、頭の位置が高くなっていると想像されます。

上のC・コスタ氏の画像をご覧下さい。
かなり深く頬付けしているのが、分かると思います。
下顎から頬骨までのラインをしっかり密着させて、
頭を低く構えて、やや上目使いの様にサイトを覗いてみて下さい。

この方法で、もし視界が狭いと感じるならば、それから
ハイマウントを試されても良いかと思います。
Posted by 柏木柏木 at 2009年06月03日 22:14
柏木様 
ご返答ありがとうございます。試してみます。
マグプルのDVDも持っているので、そちらも見つつ、やってみたいと思います。
Posted by RP at 2009年06月05日 20:37
RP様>
ブログ拝見させて頂きました。
これからも、よろしくお願い致します。

某ブログさんでのコメントも拝見しておりました(笑)
やはり、この業界狭いですね(笑)
Posted by 柏木柏木 at 2009年06月05日 22:42
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