2008年03月25日

コラム チベット騒乱に関する情報の錯綜

 一連の輸出品に関する毒物・有害物質の混入。
チベットの暴動でクローズアップされる人権問題

これだけの騒ぎが、オリンピックと言う国家の威信をかけた一大イベント前に明るみに出ると、中国の面子は大きくつぶれるだろう。
どこかで、それを狙っている勢力があるとすれば、西側の諜報機関だろうか・・・
今の所、直接騒乱に関与しているという話や証拠は出ていないが、そのうち機密指定を解除された公文書や引退したエージェントの本でそれを知る事になるのかもしれない。

 今回のチベット騒乱で、私は以前知り合った上海からの留学生にコンタクトを取った。
彼は国へ戻り、私に内部から見た中国情勢を教えてくれる貴重な存在になっている。
週末に連絡を取った所では、面白い話を聞く事が出来たので、一部紹介しよう。

 彼によると、発生当初は私からの連絡で、事件が起きている事を知ったそうだ。
しかし、騒ぎが大きくなり国内でも噂や、情報が流れ出すと封じ込めが困難になったと判断したのか、今度は騒乱が発生している事実を報道する前に、治安機関の正当性を訴える記事を配信し、笑ってしまったと聞いた。
彼は、オリンピック前後は危険なので海外に出るそうである。
どこに行くかは聞いていないが、日本に寄る事があれば久しぶりに会って、詳しい話を聞いてみたいものである。

 本来であれば、これだけの事件が起きているのだから、当然、危機管理情報を発信しなければいけないのだが、これだけ情報が錯綜し、エリアの特定も難しい状況は始めてのケースだ。
 正確な情報が無ければ、危機管理情報は発信できない。
その為、今現在も情報を発信できず、皆様にはご迷惑をおかけしている。
あちこちにコンタクトをとって、週末までにはチベット関連で危機管理情報を発信する予定なので、お待ち頂きたい。

 危機管理情報の発信では、危険度の判定に死傷者数・拘束者数が重要な情報になるのだが、中国政府の発表は当然アテにならないし、亡命政府の発表数も伝聞がベースとなっているので、正確ではない。死傷者の数は発表より多いかもしれないし、逆に事実を誇張している可能性も少ないながら存在している。
いっそ、中国国内全域を危険として、立ち入り延期勧告を出せれば楽なのだが・・・



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Posted by 柏木@中の人 at 17:44│Comments(0)危機管理情報
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