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Posted by ミリタリーブログ at

2009年06月10日

サバイバルキット(E&Eキット)考察

さて、マインドセットで、脅威に立ち向かう気概を持ったならば、
最悪の状況に使用するサバイバルキットについて
書いてみたいと思います。

こらこら、人生 生きる事がサバイバルとか言わないの(笑)


文章量が多いので、気長にお読みください(笑)



サバイバルキットとは、読んで字の如く「生き残る為のキット」
であり、E&Eキットは「敵性地域からの脱出用具」と定義できます。

一般人や平時の場合は、サバイバルキットで良いでしょう。
しかし、海外派遣や命令下達がなされた場合は、敵性地域で
生存と脱出(Escape&Evasion)に向けて構成要素が変更されます。
E&Eキットについては、後述します。


通常は、これらの他にナイフやIFAKは、別構成として1stラインに
常備する
必要があります。
ただし、サバイバルキットのみで生き延びる状況を考慮して、最低限の
医薬品等を同梱する事も、状況によっては必要になります。


実際にキットを組む際は、状況に合った構成
自分で考えなければいけません。


市販されているセットになっているサバイバルキットは、
手軽に揃えられて、便利に思えるかもしれませんが、
状況によっては全く使用しない物が含まれていたり、用途が限られる
耐久性に劣る物がある為、注意が必要です。

さらに付け加えるならば、
市販のキットを買って、それで満足してしまうのは、非常に危険です。
当たり前の事ですが、キットを非常時に使うものと考えて、
保管しておく事は、宝の持ち腐れに他なりません。

ネットや周辺から情報を収集して、個別に使えそうな商品を収集し
実際にテストして使用法の習熟と、実際に現場で使用できるかを
自分の目で確かめなければ、非常時に大変な事になってしまいます。


その為、自分の用途や環境に合わせたオリジナルキットを
自身の手で組み上げなければなりません。


そんな訳で、今回はチャート方式にして、皆さんがキットを組む際に
参考になるように書いてみます。

○想定される状況
・災害地域
・都市
・野外
・砂漠
・敵性地域


まずは、自分が置かれる可能性がある状況を考えます。
一般の方であれば、自然災害時に必要とされる品物に
重点を置いて構成する事が大切です。


また、予備自や現役の方は、派遣場所の環境や状況によって
構成を変更しなければいけません。
さらに派遣場所によっては、追加する品や減らすべき物も発生します。
敵地や競合地域であるなら、E&Eの項目を追加しなければならないでしょう。



○想定される期間
・1日以内
・3日前後
・1週間前後

・1週間以上

次に、E&E状況に置かれる可能性がある期間を考えます。
これによって、必要な物資の構成や量が変化します。


基本的に安全な地帯(自宅や避難場所、味方支配地域等)に徒歩で
到達可能な日数を基に、期間を算出します。


基地周辺のパトロールが主任務であれば、1日以内、
長距離偵察であったり、行軍中の場合は、3日~1週間

特殊作戦で敵地後方であれば、1週間以上といった概略で
キットを使用する状況を考えます。


災害であれば、勤務先や外出先から徒歩で帰宅ないし
避難先まで移動する期間が目安になります。
また、救助や援助の体制が整うまで約3日と言われていますので
これを基準にしても良いかもしれません。


同時に、予備の食料等をキットに組み込む人もいますが、
これも環境と時間によって決定されます。

危険な環境で、一刻も早く脱出しなければいけない。
その為、食料を確保している暇がないといった場合や、
食料の確保が難しい地域は、組み込む価値があるでしょう。


○サバイバルキットの構成要素
・火起こし道具
・飲料水用具
・食糧の確保用具

・シェルター用品
・信号用品
・救急用品



サバイバルキット(E&Eキット)では、おおよそ上記の分類があり
これらが、状況と期間によって内容の変更や重点を置く
項目を定めて、構成する必要があります。

基本的には、環境と期間を考慮します。


例をあげれば、災害地域では・・・
破片やガレキで、怪我等が予想される。→救急用品
期間が短く、食料は比較的入手しやすい。→飲料水の確保を優先


野外では・・・
生存に必要な要素を、自然から得る必要があります。
その為、火おこしや自然を利用する為の道具に重点を
置かなければいけません。

また、救難捜索等からの発見率向上を考えて、
複数の信号用品が優先されます。


砂漠であれば、水分の補給と熱が問題になるので、
これらに対処する品に重点が必要になるでしょう。



○E&Eについて
有名なところでは、アンディ・マクナブの「ブラボー・トゥー・ゼロ」や
映画「エネミーライン」のモデルとなったスコット・F・オグレディ大尉でしょうか?




こう言った、敵性環境で生存と脱出を行う場合、
民間人が存在する環境であれば、買収用の現地通貨や
USドル、金貨等を装備やキットに仕込む事も必要になってきます。

同時に、装備や持ち物を奪われて捕虜になった際、
脱出を試みるなら、ボタンコンパスや簡易地図を
衣服に縫い込む事も考えられます。


E&Eに関しては、微妙なネタが多すぎるので、
今回は、簡単な紹介にとどめます(笑)



その他にも、予備の銃弾やリボルバー、ナイフを装備やキットに
含める場合もあり、つい先日読了したクリスライアンの新著にも
E&Eに関する記述があり、興味深く見た所です。


長くなったので、今回はこの辺で終わりにします。
次回は、実際のキットを組む注意点と、用品などを紹介する予定です。

  

Posted by 柏木@中の人 at 09:34Comments(1)備え