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Posted by ミリタリーブログ at

2009年06月04日

カービンコントロール③~ストレートダウン

はい、姿勢や銃のコントロールまで駆け足でお話してきましたが、
今回は「ストレートダウン」について、お話したいと思います。
Phots from TheHighRoad.US
http://thehighroad.us/showthread.php?t=408514



そもそも、ストレートダウンやローレディーとは何ぞや?
と言った話になると、それだけで記事が2~3出来てしまいますので、
今回は基本的な姿勢だけを紹介するだけとさせて頂きますね。

まずは「ストレートダウン」ですが、読んで字のごとく
銃口を地面に向けて、真下に向ける動作を示します。
仲間と交差する場合や、スレット・スキャンを行う場合など、さまざまな場面で用いられます。

ストレートダウンは、基本的に銃を横にして
しっかりと胸元に引きつけた状態で銃を保持します。


「なんで横にするの?」 って、声が聞こえてきますが、

人間の身体構造から、横にして保持する事が理想です。

では、実験として銃を縦にした状態で、ストレートダウンの姿勢をとってみて下さい。
グリップを握っている方の手首が窮屈で、肩が上がって、突っ張った感じがしませんか?



人間の体には作用と反発力があり、
不自然な体勢から行動すると、筋肉が反発して
オーバーリアクションを起こしてしまいます。

人間の筋肉は、高性能スプリングですから
無理な体勢を取ると、戻ろうとする力が働くんですね。

よく、ストレッチでギリギリまで伸ばすと、
力を抜いた時に、体が戻ってくる感覚があると思います。
それが作用と反発力のよい例ですね。


このような無理な体勢から射撃を行うと、
反作用でフォームが乱れて、アキュラシー(精度)は望めません。

さらに実験してみましょう。
ストレートダウンの状態からさらに、足の間に向けて銃を動かして見てください。

すると肩が上がって不自然な体勢になりますよね?
その状態から力を抜くと、負荷のかかった状態から逃げようと、
自然に銃が前に戻るはずです。

これが反作用で、さらに無理な手首の角度を補正しようと、
ヒジも外側に張り出すと思います。

そうすると、せっかくこれまで作ってきた
コンパクトなフォームが崩れてしまい、銃の水平が乱れて、着弾に影響を及ぼします。


さらに付け加えると、縦からアップして、銃を振り上げると、人によっては
ストック位置がずれる傾向があります。

そこから銃を構えなおすと、かなりの時間のロスになってしまいますよね。
フォームの調整と、再照準に時間をとられては、コンマ数秒を争う状況では
致命的なロスになります。

「んじゃ、銃を横にするのがそんなに良いのか?」って、声も聞こえますね。


納得して頂けるように、頑張って説明させて頂きましょうw



実際に、銃を横に向けてストレートダウンの姿勢をとってみましょう。


前傾姿勢は保持したまま、手首はしっかりと曲げて
ややヒジを背中側に動かして、わきの下にしっかりと密着させましょう。
左手はハンドガードを軽く保持して、位置的には急所!を守るように下腹部に位置させます。

仮にこの姿勢であれば、転倒してもキ○タマの被害は軽くてすみますw
ストックは後端を実際の射撃ポジションに着けておきましょう。

鏡の前で、実際に両方のポジションを比べてみて下さい。
どちらがシルエットが小さいか?また姿勢に無理がないか?

やってみたら納得して頂けると思います。


では、ストレートダウンから正面の目標に対して射撃する場合を例に
実際にプレゼンテーションまでの流れを説明していきましょう。

ストレートダウンの状態から、顔は目標を捕らえて視線を標的に向けます。

合図や任意のタイミングから、内側に曲がっているグリップした手首を
小指を内側に絞り込むように、手首を回転させます。

すると、銃の向きがストック後端を軸にして、縦方向に移動すると思います。

その状態まで来ると、銃口はローレディーのポジションまで移動しているはずです。

動作を分割して、よく練習してみてください。


写真では、小指が見えなくなって、銃が縦になっています。




話を戻しましょう。
手首を返して銃を適正なポジションまで回転させたら、ヒジの出番になります。

ヒジを前に突き出すように、銃を持ち上げると
自然に射撃姿勢が完成しているでしょう。

そこで、しっかりヒジを内側に絞れば、
素早い動作でも、狙った箇所にしっかりと銃を合わせられます。


あとは、視野の説明で話したとおり、
視線にダットの光点を合わせて、トリガーを引く動作となります。




ここまでの説明で、実際に銃を構えて実感した人は理解して頂けると思うのですが、
実は、この動作はハンドガンのシューティングフォームと酷似しているんです。

ベルトホルスターから銃を抜いて、
胸元で両手を合わせヒジを使って前に押し出す動作は、ほぼ共通なんです。

胸元で、両手を合わせて突き出す動作は、ほぼ共通です。


違いは、銃の長さとストックがあるかないかだけなんですね。

実体験でもそうですし良く聞く話しですが、
「ハンドガンが上達すると自然にライフルの扱いも上達する」って名言ですが、

共通した動作がとても多いので、
グリップの1点で保持するハンドガンが上達すれば、

ストック・グリップ・ハンドガードの3点で
保持するライフルの扱いが上達するのは、当然かもしれません。

実はタクトレでは、これ以外にも共通動作が多く組み込んであり、
トレーニング時間の短縮に大きく貢献しているのですが、それはまたの機会に(笑)


では、次回こそ照準とトリガーコントロールについて、書きます(笑)
  

Posted by 柏木@中の人 at 08:34Comments(0)カービンコントロール