2009年06月13日

キットの構成要素~水

「備え」のシリーズが、これだけ続くとは思ってませんでした。

暫く、ネタには困らなくてすみそうです(笑)

さて、今回は構成要素の重要要素である、
について書きたいと思います。

へ? 金なくて水だけでしのいでる?

知らんがな(笑)

この、冒頭のネタも定番化してきたなぁw


話を戻しましょう。
水は、人間が生きる上で欠かすことの出来ない大切な要素です。
人間の体は7割が水分で出来ており、1日平均2Lの水を必要とします。

サバイバル業界で有名な言葉で
「空気なし3分 水なし3日 食料なし3週間」と言う言葉があります。
確か、アンディマクナブの著書だったかなぁ?

その通り、気温や行動の状況にもよりますが、やはり水は欠かすことの出来ない要素です。
キットの構成要素~水


日本国内では、殆ど水に困る心配はありませんが、幾つか注意が必要です。
病原菌や寄生虫に関する注意です。

北海道であれば、有名なエキノコックス(最近は宿主の南下で、活動域が広がっています)
その他、水を媒介とした線虫やアメーバに注意が必要です。
湧き水や清流など流れがあり、飲用に適した水であれば、問題ありません。
ただし採水地の上流に、動物の死骸や集落が無いか、確認が必要ですが・・・

しかし、非常時には水溜りや池・沼等の水でも水分であれば飲まなければなりません。

そういった際に、必要となるのは浄水剤です。
最近は色々な種類の浄水剤が出回っていますが、これらの薬剤には耐用年数が設定されているので
マメにチェックしなければなりません。

また、ボトルのサイズが大きい場合があり、小分けして詰め替えをすると、
薬剤の効能が薄くなったり、汚染の心配がありますので注意が必要です。

タブレットタイプの浄水剤が場所も取らずに、有効ですが国内ではあまり見かけませんね。
状況によっては、イソジンも浄水に利用できます。



浄水器も、地域や状況によっては考慮に値するかもしれません。
特に国外で活動する場合は、化学汚染には効果を発揮しませんが、ウィルス等を
浄化してくれるので、重宝するかもしれません。




次に必要になるのは、水の運搬手段です。
よく市販のサバイバルキットにはコンドームが入っていますが、
水の運搬にとてもよい容器となります。
350ml程度であれば問題なく運搬でき、それに靴下をかぶせて
応急の水筒にする事も可能です。

コンドームはその他にも、釣りの際に疑似餌を作成したり、伸縮性を利用して
パチンコや止血に利用可能になります。

また、ポリ袋やチャックつきのビニールをキットに入れておくと、有効な水の保存容器になり得ますので
ひとつは備えてもよいかもしれません。

日本や東南アジアでは竹も有効な容器や調理器具として活用可能ですが
今回の趣旨とは外れるので割愛しましょう。




さらに、水のパック自体をサバイバルキットに加える場合もあります。
砂漠地帯や水の乏しい地域に赴く場合は選択肢の一つになりえます。


日本でも長期保存水として防災用の水が販売されていますが、
その殆どが、ペットボトルや缶入りのため、用途に適さない場合があります。
今の所、考えられる選択肢は米沿岸警備隊で採用されている
水のパックが一番有効かもしれません。
こうしたパックをキットに組み込む場合、ダクトテープやハードケースを使用して
内部で破裂しないように処置が必要になりますので、注意して下さい。





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Posted by 柏木@中の人 at 09:41│Comments(4)備え
この記事へのコメント
備えシリーズ楽しみにしてます。

内容の質問なのですが、イソジンが浄化剤の代わりになるとありますが、イソジンで殺菌したイソジン水溶液を飲料水とすると解釈してよいのでしょうか?
Posted by くべ at 2009年06月13日 11:10
くべ様>
コメントありがとうございます。

出典は、米陸軍のサバイバルマニュアルですが、絶版になっているらしく
探してみましたが、見当たりません。

方法としては、1QTのキャンティーン(米軍の水筒)に
2~3滴消毒用のイソジンを落とし、ふたを開けたまま、1時間放置
その後、中の水で飲み口とキャップを消毒して飲用するとあります。

実際にやってみたことがありますが、常用は避けたい代物です(笑)
ですが、体調に変化もなく無事に生きておりますので、
非常時には、一考すべき手法である事は確かですね。
Posted by 柏木柏木 at 2009年06月13日 14:49
水の殺菌には煮沸も有効ですので、キットに湯を沸かせる容器があると選択肢が増えます。
しかし、夜寝る前に湯を沸かして翌朝水筒に移す、と言うような、一日分(または半日分)の飲用水が入るようなサイズの湯沸し、充分な燃料、予定通りの行動が可能、な状況でないと難しいかも知れません。

グループでは高性能のフィルター、個人では簡易フィルターと浄水剤の併用が良いと思います。

高性能なフィルターは数百グラムあり、メンテナンス用品や予備のフィルターも入れるとかなり嵩張りますが、大抵1L/分の浄水能力があるので、10分もあれば数人が一日行動できる水を浄化できます。
尚、フィルターは、セラミックやカーボン、繊維など多種ありますが、長期の使用では汚れと目の詰まったフィルター外面をこすり落とせる、セラミックフィルターが有利となります。
また、いかに高性能なフィルターと言えど絶対では無いので、感染性の高いウィルスが懸念される地域では、万全を期すため有効な薬剤もしくは煮沸との併用が望ましくなります(殆どの場合、必要ではありませんが)。
当然、そのような状況では、手指や食器、水筒などの衛生管理も重要です。

個人では浄水剤の使用が最も楽です。
しかし、水中に有機物の粒子があると、粒子内部まで殺菌されないことがあるので、布などで簡易に漉しておくと安全性が高くなります。
水筒の口に布などを被せるだけで効果はあります。
紫外線を利用した浄水器も、粒子があると影の部分殺菌されないので、予備ろ過が必要です。

セイシェルやBOTA、カタダインなどにある、フィルター内蔵の水筒も、水を汲んですぐに飲める利点があり、個人用としては良いでしょう。
しかし、専用のフィルターに比べると性能が劣るので、場合によっては薬剤との併用も必要です。
(カタダインでは複数のフィルターと殺菌剤を組み合わせたモデルもあります)

浄水剤は主にヨウ素系か塩素系ですが、短所長所あるので、説明書をよく読んで選択すべきです。
封を開けると長期保存できないものが多いので、サバイバルキット用としては個包装された錠剤や、二液混合タイプが良いと思います。
軍用の浄水錠剤として使われた、ヨウ素含有の錠剤は封を開けると長期保存できませんが、ヨウ素結晶を用い溶液を作って浄水に使用するものは長期保存可能です。

>イソジン

Lあたり数滴で殺菌できますね。
傷や手指、器具の殺菌にも使える万能薬です。
うがい薬にもなります。
ちなみに、イソジンなどのヨウ素系で殺菌した水でパスタ茹でたり米を炊くと、鮮やかな紫色になり、食欲を削ぐことうけあいです。

イソジンではありませんが、参考までに。
http://www.forth.go.jp/tourist/useful/04_water.html

ちなみに、私がよく使うのは二酸化塩素を使用した液剤、または錠剤です。
Posted by rwalker at 2009年06月14日 21:15
rwalkerさん>
なるほど、でんぷんと反応する訳ですね(笑)

現在、想定されるE&Eシチュエーションでは、化学物質が懸念されます。
半島とか大陸とか・・・

そこら辺に、今後の課題が残りますね・・・
Posted by 柏木柏木 at 2009年06月15日 01:33
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