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Posted by ミリタリーブログ at

2012年03月03日

バディでの動き 第4回 ~ バディでの戦術機動




はい、明日はトレーニングで今日のブログの内容を
体で覚えて頂きます(笑)


さて、今回の記事は戦術機動の手法についてです。
タクトレと言えば、個人での射撃技能について
フォーカスしたものとイメージされがちですが、
その後のステップとして、バディ→チームと
動作や内容が高度化していく訳です。

個人でのトレーニングは、入り口にすぎないと言えます。
勿論、先の記事で書いたように、安心して背中を預けられると
判断されるようになるには、個人動作トレーニングでの
適切なガンハンドリング射撃技能が必要不可欠です。

そうして、個人での基礎動作を習得したならば、
バディでの戦術機動トレーニングが開始されます。

射撃を行う前に、徹底して相互支援下での
移動方法を訓練する訳です。

小規模で活動するチームが生き残るためには
まずは見つからない事
そして、見つかってしまったら迅速に火力を発揮
早急に離脱、これ以外にありません。


その為、バディでの移動方法は基礎として最初に教え込まれます。
原則として、一方のバディが警戒している間に、もう一方が移動を行なって
必ず、支援下で動く事です。


こうして、移動→警戒→移動のサイクルを繰り返していきます。
この移動の種類にも、複数がありまして
それぞれ利点と欠点があります。


まずは、相互確認移動


図を見てもらえば分かる通り、この移動方法は
尺取り虫のように、互いの警戒位置まで前進して、そこから次の移動先へ移る方式です。

この移動方法の利点は、何と言ってもバディと はぐれずに移動が可能という点です。
ただし、この方式での短所は、移動距離が短くなりがちな点と
2人同時に遮蔽物に取り付いた際の、シルエットの大きさが挙げられます。

相互確認移動を行う際には、出来る限り
2人同時に遮蔽物に取り付く時間を短くする必要があります。

先に、遮蔽物に取り付いたバディは、警戒と同時に次の移動先を見極め
バディが到着し、合図を受けたら速やかに移動しなければなりません。

この、支援交代の手法にも先日お話しした、ピールやターンの技術が必須となります。




次は跳躍移動です。



これは、一人のバディが支援位置に着いたら、もう一方のバディは
それを追い越して、支援を実施する手法になります。

この手法の利点としては、距離を多く稼げるのですが、
夜間などは、バディの位置を見失う危険もあります。


この方式で比較的長距離を移動する場合、無線やハンドシグナルを
利用して、移動のタイミングを図る必要があります。


こうした、相互支援での移動方法を各種環境にあわせて、選択し
柔軟に対処していく事が必要になります。



次回は、バディでの動き~最終回 火力機動になります・・・
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Posted by 柏木@中の人 at 18:23Comments(0)タクティカルネタ

2012年03月03日

バディでの動き 第3回 ~ バディで行動する利点



昨日は、若干風邪気味で、ブログお休みしてしまいました(;´Д`)
楽しみにされていた方、申し訳ありませんm(_ _)m


一晩ぐっすり寝たら、回復しましたので再開させて頂きます・・・('A`)y-~


本日はバディでの動き 第3回です。
バディで行動する利点をお伝えしようかと思います。

1 目が増える  <●> <●> 気持ちわりいなぁ・・・(笑)

まずは、人間が二人になるという事は、単純に目玉の数が4個に増えます。
以前、カービンコントロールの記事で書きましたが
人間の視野は、意外に狭いものです。

人間は自分の視野範囲しか、物を見る事は出来ません。
流石に後ろには目はありませんので、後方が死角になる事は
人体構造的に仕方ありません。

同時に、射撃方向に注視して側面の警戒が疎かになったり
正面の脅威に対処している最中に死角となっている箇所から
突如、新しい脅威が発生する事も 往々にして発生します。



しかし、バディで行動する場合、自分の後方や死角を
相互に援護出来る事は、生存率がかなり高まります。

ただし、危険な状況で他人に自分の死角を援護して貰うのですから
それ相応の勇気と信頼が必要になります。

これを見極める上で、同じシングルシュートの訓練を一緒に受けて
技量に対する信頼と、見極めが重要になってきます。
実際に一緒に訓練を行う事が、信頼を得る最も速い手段ですね。

2 銃口が増える
これも単純です。
2人いれば、銃口の数は2個になります。
1人で複数の標的を相手にするよりも、対処に係る時間は
大幅に短縮されます。

後述される火力がモノを言う状況下では、銃口が増える程
その安全性が高まります。


3 弾が増える
さて、前項で簡単に触れていますが、バディで行動していれば
携行する弾数は、単純計算で2倍増えます。

簡単な例ですが、一人の隊員が携行する銃弾の数を
8弾倉 240発 とします。(5.56mmの場合)
もし単独で敵の襲撃から離脱する為に、射撃を行いつつ
移動するとした場合・・・

2秒に1発射撃を実施したならば、120秒(2分)
弾切れになってしまいます(セカンダリー マグチェンジ時間を除く)

また、少なからずマグチェンジの時間は火力が途切れてしまうでしょう。


しかし、これがバディで同様の状況になったとしたらどうでしょうか?
携行する弾数は 240発×2=480発

同じ条件で 2秒に1発射撃をしたとすれば、4分継続できますよね?

火力機動では、他にも様々な要素が絡んできますので
単純に比較はできませんが、2分間で移動できる距離
4分間で移動できる距離では、かなりの差が生まれます。



同時に、相互支援の間にマグチェンと移動を行えば、脅威に対して
火力を途切れさせる事なく、移動を行えます。


こう考えると、バディでの動きは、やはり戦闘における最小単位と言う事が
理解できると思います。

次回は具体的なバディでの火力機動をお話しようと思います。


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Posted by 柏木@中の人 at 13:06Comments(0)タクティカルネタ