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Posted by ミリタリーブログ at

2009年06月14日

コラム~近づきつつある周辺事態

本日は日曜日ですから、いつものシリーズ物はお休みして、
有料版でしか書いていない、危機管理関係のコラムでも書いてみようと思います。


注目されていた国連安全保障理事会での北朝鮮への制裁決議が
可決されました。

当初の日米の制裁案からは、若干のトーンダウンがありましたが、
これまでよりも強い内容の制裁が北朝鮮に課されることになります。

当然の如く、北朝鮮は即座に反発してウラン濃縮に着手すると言っています。
これについては、予想の範囲内でそれほど反応に値する事でもありません。



しかし、今後はこれらの決議に対する対抗措置として、北朝鮮が取ると思われる
対抗措置に注目が集まります。
まずは、東倉里に弾道ミサイルの搬入が伝えられている事。

同時に、旗対嶺でも発射準備がなさされているとの情報もあります。

ここから読み取れるのは、テポドン2号ないし新型の長距離弾道ミサイルを
発射し、同時にノドン等の短距離弾道ミサイルを同時発射する可能性です。
前回のミサイル発射実験の際も、テポドンとノドンのミックスであった事を
考慮すれば、これらの可能性は高いでしょう。

もうひとつの可能性としては、何らかの反撃・・・
つまり、ミサイルの迎撃や報復行動を想定した事前配備である可能性も否定できません。
こればかりは、発射されなければその動きは、判明しないでしょう。

6月1日の時点で、ミサイルの搬入を確認したのであれば、最短で2週間ないし
3週間で発射が可能になる事から、今週明けから発射される可能性は、
高いと言わざるを得ません。



安保理決議が為された今、発射に関する口実や条件はそろっていると考えるべきです。

今後は、安保理決議に基づく臨検の実施とそれに伴う報復措置
北朝鮮が自国の船舶の護衛と称して、領海内に警備艇を出す事が予想されます。

北朝鮮は、緊張度を高める事でこれまで支援や、国際社会の譲歩を得てきましたが、
今回は後継問題を含め、意図的に脅威のレベルを引き上げていると考えるべきです。



しかし、こうした状況は綱渡りであり、以前書いたように、いつ問題が発生するか
当事者である北朝鮮もわからないと思います。

現場で戦闘を行うのは人間ですし、1発の銃弾が歴史を変えた事例は事欠きません。
同時に、ミサイルは機械ですからどんな故障が発生するか分かりません。

ましてや、韓国の監視レベルは2に引き上げられて1か月近くが経過しています。
こう言ったストレスも、不用意な戦闘を引き起こす可能性が高くなる要因の一つです。



こう考えると、日本初の周辺有事が発令される可能性は、格段に高いと言わざるを得ないでしょう。
何もなければいいのですが、何か会った場合を考え、
冷静に行動する必要がありそうです。

  

Posted by 柏木@中の人 at 10:04Comments(0)危機管理情報