2009年05月23日
ウェポンリテンション④~パッシブ・コントロール2
ハイ!、パッシブでの拘束法の続きです。
だんだん、ブログの書き方が誰かに似て来たのは気のせいでしょうか?(笑)
さて、前回は対象者に手を頭にのせた所まで紹介しました。
今回はそれに対するアプローチ手法から紹介したいと思います。
前回紹介したとおり、銃をしっかり胸元でコントロールしながら、
素早く相手に近づきます。
ゆっくり近づくと、相手に反撃や逃走のチャンスを与えてしまうので、
なるべく素早く、かつ静かに接近しましょう。
そうしたならば、相手の手をひねって、腰へ移動させる動きに移ります。
その際は、なるべく相手の非利き手側からカフワークを行います。
これは、こちらも右手でハンドガンをコントロールしていますので、
相手の利き手からアプローチすると、力負けする危険がある為です。
そのため、写真では相手の左手からコントロールしています。
はい、脇にしっかりと腕を密着させて、肘の位置で銃口をコントロールしつつ
左手は、親指を下にして相手の手の甲をつかみます。
この際は接近する位置を調節して、自分の肘に余裕を持たせましょう。
肘が突っ張っていると、態勢に余裕がなくなり、
不意に相手が動いた場合、態勢を崩す恐れがあります。
もしこの段階で、相手が抵抗しそうな場合、相手の足の間に踏み込んで
そのまま押し倒します。
ここまで、腕を持ってくると先ほど親指を下にした意味が分かるかと思います。
そうしないと、この位置まで手を持って来ると手が不自然になって、
しっかりと握る事が出来なくなってしまうからですね。
この状態で、抵抗があるようなら手首の関節をロックして横に引き倒します。
この状態まで相手の腕を移動した段階で、初めて銃をホルスターに戻します。
なるべく視線は、外さずに一連の作業を行いますが、銃がしっかりと
ホルスターに納まりロックされている事は、一瞬で良いので
目視で確認しなければなりません。
そうしなければ、相手と格闘になったり逃走した場合、脱落の危険がある為です。
銃をホルスターに戻したなら、そのままカフを取り出し、
左手にカフをかけてしまいます。
そして、相手の腕ではなくカフのチェーン部分を握り、左手をコントロールします。
そうする事で、右手を移動してきた際、スムーズにロックが可能になります。
写真では、手錠は使用していませんが、実際の手順は同一です。
左手と同じように、右手も親指を下にして、手の甲から手首を握ります。
もし、ポジション的につらいなら、相手の足の間に踏み込んで、
密着した状態で、腕をコントロールしても大丈夫です。
はい、拘束できました。
ここで注意しなければいけないのは、完全にカフをロックするまで、
相手の手首を離してははいけません。
しっかりロックできていなければ、逃走や反撃の恐れがある為です。
相手を拘束したならば連行するのですが、一人の場合は左手で手錠
右手で相手のベルトを保持すると、容易に立たせたり移動が可能です。
また、この状態でも抵抗や逃走は可能ですので、十分な注意が必要です。
さらに一連のカフワークが終了したら、必ず周囲を確認して、
「スレット・スキャン」を実施して下さい。
周囲に別の襲撃者や脅威が存在しないかを、
確認するクセをつけるようにしましょう!
これも、広義におけるトンネルビジョンの防止ですね♪
【注意!】
相手の脅威度や状況に応じて対応やポジションを変化させる柔軟な手法が必要で、
適切なトレーニングが必要です。
このブログを読んだだけで、実際に使用する事は避けて下さい。
また、本ブログの内容を利用して何らかの不利益や損害が発生した場合、
著者及びコメントを書いた方は、一切責任を負いません。
だんだん、ブログの書き方が誰かに似て来たのは気のせいでしょうか?(笑)
さて、前回は対象者に手を頭にのせた所まで紹介しました。
今回はそれに対するアプローチ手法から紹介したいと思います。
前回紹介したとおり、銃をしっかり胸元でコントロールしながら、
素早く相手に近づきます。
ゆっくり近づくと、相手に反撃や逃走のチャンスを与えてしまうので、
なるべく素早く、かつ静かに接近しましょう。
そうしたならば、相手の手をひねって、腰へ移動させる動きに移ります。
その際は、なるべく相手の非利き手側からカフワークを行います。
これは、こちらも右手でハンドガンをコントロールしていますので、
相手の利き手からアプローチすると、力負けする危険がある為です。
そのため、写真では相手の左手からコントロールしています。
はい、脇にしっかりと腕を密着させて、肘の位置で銃口をコントロールしつつ
左手は、親指を下にして相手の手の甲をつかみます。
この際は接近する位置を調節して、自分の肘に余裕を持たせましょう。
肘が突っ張っていると、態勢に余裕がなくなり、
不意に相手が動いた場合、態勢を崩す恐れがあります。
もしこの段階で、相手が抵抗しそうな場合、相手の足の間に踏み込んで
そのまま押し倒します。
ここまで、腕を持ってくると先ほど親指を下にした意味が分かるかと思います。
そうしないと、この位置まで手を持って来ると手が不自然になって、
しっかりと握る事が出来なくなってしまうからですね。
この状態で、抵抗があるようなら手首の関節をロックして横に引き倒します。
この状態まで相手の腕を移動した段階で、初めて銃をホルスターに戻します。
なるべく視線は、外さずに一連の作業を行いますが、銃がしっかりと
ホルスターに納まりロックされている事は、一瞬で良いので
目視で確認しなければなりません。
そうしなければ、相手と格闘になったり逃走した場合、脱落の危険がある為です。
銃をホルスターに戻したなら、そのままカフを取り出し、
左手にカフをかけてしまいます。
そして、相手の腕ではなくカフのチェーン部分を握り、左手をコントロールします。
そうする事で、右手を移動してきた際、スムーズにロックが可能になります。
写真では、手錠は使用していませんが、実際の手順は同一です。
左手と同じように、右手も親指を下にして、手の甲から手首を握ります。
もし、ポジション的につらいなら、相手の足の間に踏み込んで、
密着した状態で、腕をコントロールしても大丈夫です。
はい、拘束できました。
ここで注意しなければいけないのは、完全にカフをロックするまで、
相手の手首を離してははいけません。
しっかりロックできていなければ、逃走や反撃の恐れがある為です。
相手を拘束したならば連行するのですが、一人の場合は左手で手錠
右手で相手のベルトを保持すると、容易に立たせたり移動が可能です。
また、この状態でも抵抗や逃走は可能ですので、十分な注意が必要です。
さらに一連のカフワークが終了したら、必ず周囲を確認して、
「スレット・スキャン」を実施して下さい。
周囲に別の襲撃者や脅威が存在しないかを、
確認するクセをつけるようにしましょう!
これも、広義におけるトンネルビジョンの防止ですね♪
【注意!】
相手の脅威度や状況に応じて対応やポジションを変化させる柔軟な手法が必要で、
適切なトレーニングが必要です。
このブログを読んだだけで、実際に使用する事は避けて下さい。
また、本ブログの内容を利用して何らかの不利益や損害が発生した場合、
著者及びコメントを書いた方は、一切責任を負いません。
2009年05月23日
ウェポンリテンション3~パッシブ・コントロール
ウェポンリテンションも3回目に突入です。
今回は、パッシブでの対象者の拘束方法です。
具体的な手法に移る前に、拘束方法の分類ですが、
簡単にパッシブとアクティブに分けられます。
アクティブは、自分から動いて相手に反撃や逃走の暇を与えずに拘束する手法で
強襲作戦やCQBで主に使用されます。
○アクティブのイメージ
制圧の手法は、割愛しますね。
一方パッシブとは相手を誘導して、命令に従わせて拘束する手法で、
不審者の拘束に用いられ、一般の警察官やパトロールオフィサーの
使用頻度が高い手法になります。
んで、今回はパッシブでの対象コントロールです。
広義においては、自分の火器を防護しながら、相手をコントロールするので、
これもリテンションの範疇だと思います。
では、早速その手法に移ろうと思います。
あなたは、パトロール中に不審な人物を発見し、質問を開始します。
しかしその過程で、武器を持っている可能性があったり、
薬物中毒者である可能性がある場合、速やかに相手の逃走や
反撃を防止する意味から、アメリカではすぐに拘束が行われます。
アメリカと日本では、拘束やハンドカフ(手錠)に関する概念が違い
日本では、手錠は象徴的な意味を持ち、逮捕の区切りとして使用されます。
一方アメリカでは、受傷(銃撃)防止の観点から予防拘束に頻繁に使用されます。
その代りに日本では、パトカーへの連行や複数での囲い込みが代替手段として
使用されているわけですが、その辺は今回の趣旨とは逸脱するので割愛(笑)
さて、何らかの脅威を感じた貴方は、銃を抜いて相手に静止を命令します。
後ろに下がるには、インタビューポジションから銃を抜きつつ、
腕を伸ばせる距離まで下がります。
この際に、シューティングオンムーブのトレーニングが活きてきますね。
「動くな!」(freeze!)
この際、ポイントするのは胴体中央部で、サイトを使用せず
ポイントシューティングで、相手の挙動に注意します。
「手を挙げろ!」
この時点で、不審な挙動や命令に従うそぶりが見られない場合、
すぐにパッシブに切り替えて、強制的に制圧したり
催涙スプレーや、バトン(警棒)を使用します。
もちろん、襲撃された場合躊躇せず射撃します。
「後ろを向け!」
命令に従い、両手を挙げたならば、反撃を防止して自分の情報を遮断する目的で
相手に後ろを向かせます。
必要であれば、相手の足を大きく開かせて、移動を困難にさせます。
また、地形や状態にもよりますが、
相手の真正面にはなるべく立たずに、やや横からアプローチします。
これは、正面から対処すると、対象の後ろが確認できないばかりか
急に対象が振り返って、攻撃してきた場合に退避する余地がなくなる為です。
さらに付け加えると、GSW(銃創)の面積増大とか、複雑な要因もありますが・・・(以下略)
「ひざをつけ!」
相手が、抵抗せず後ろを向いたならば、その場に膝をつかせます。
狭小地域や後ろにバックアップやチームがいる場合、
壁面を利用する方法もあります。
この際にポイントする個所は、肩甲骨の間となります。
「両手を頭の上に!」
写真では、頭の後ろで手を組ませていますが、
本来は、エリから凶器を取り出す危険があるので、
頭の上で手を組ませます。
頭の上で手を組ませてから、初めて接近を開始します。
ハイ!ハンドガンの位置に注目!
不用意にふらつかせたり、腕を伸ばしたまま接近してはいけません!
しっかり、胸の付近で銃を保持して、相手に奪われたり、
暴発しないようにコントロールしましょう。
上の写真の位置まで近づいたなら、ヒジで銃口をコントロールし、
首の付け根付近をポイントする要領で接近します。
長くなりそうなので、つづきます・・・
【注意!】
相手の脅威度や状況に応じて対応やポジションを変化させる柔軟な手法が必要で、
適切なトレーニングが必要です。
このブログを読んだだけで、実際に使用する事は避けて下さい。
また、本ブログの内容を利用して何らかの不利益や損害が発生した場合、
著者及びコメントを書いた方は、一切責任を負いません。
今回は、パッシブでの対象者の拘束方法です。
具体的な手法に移る前に、拘束方法の分類ですが、
簡単にパッシブとアクティブに分けられます。
アクティブは、自分から動いて相手に反撃や逃走の暇を与えずに拘束する手法で
強襲作戦やCQBで主に使用されます。
○アクティブのイメージ
制圧の手法は、割愛しますね。
一方パッシブとは相手を誘導して、命令に従わせて拘束する手法で、
不審者の拘束に用いられ、一般の警察官やパトロールオフィサーの
使用頻度が高い手法になります。
んで、今回はパッシブでの対象コントロールです。
広義においては、自分の火器を防護しながら、相手をコントロールするので、
これもリテンションの範疇だと思います。
では、早速その手法に移ろうと思います。
あなたは、パトロール中に不審な人物を発見し、質問を開始します。
しかしその過程で、武器を持っている可能性があったり、
薬物中毒者である可能性がある場合、速やかに相手の逃走や
反撃を防止する意味から、アメリカではすぐに拘束が行われます。
アメリカと日本では、拘束やハンドカフ(手錠)に関する概念が違い
日本では、手錠は象徴的な意味を持ち、逮捕の区切りとして使用されます。
一方アメリカでは、受傷(銃撃)防止の観点から予防拘束に頻繁に使用されます。
その代りに日本では、パトカーへの連行や複数での囲い込みが代替手段として
使用されているわけですが、その辺は今回の趣旨とは逸脱するので割愛(笑)
さて、何らかの脅威を感じた貴方は、銃を抜いて相手に静止を命令します。
後ろに下がるには、インタビューポジションから銃を抜きつつ、
腕を伸ばせる距離まで下がります。
この際に、シューティングオンムーブのトレーニングが活きてきますね。
「動くな!」(freeze!)
この際、ポイントするのは胴体中央部で、サイトを使用せず
ポイントシューティングで、相手の挙動に注意します。
「手を挙げろ!」
この時点で、不審な挙動や命令に従うそぶりが見られない場合、
すぐにパッシブに切り替えて、強制的に制圧したり
催涙スプレーや、バトン(警棒)を使用します。
もちろん、襲撃された場合躊躇せず射撃します。
「後ろを向け!」
命令に従い、両手を挙げたならば、反撃を防止して自分の情報を遮断する目的で
相手に後ろを向かせます。
必要であれば、相手の足を大きく開かせて、移動を困難にさせます。
また、地形や状態にもよりますが、
相手の真正面にはなるべく立たずに、やや横からアプローチします。
これは、正面から対処すると、対象の後ろが確認できないばかりか
急に対象が振り返って、攻撃してきた場合に退避する余地がなくなる為です。
さらに付け加えると、GSW(銃創)の面積増大とか、複雑な要因もありますが・・・(以下略)
「ひざをつけ!」
相手が、抵抗せず後ろを向いたならば、その場に膝をつかせます。
狭小地域や後ろにバックアップやチームがいる場合、
壁面を利用する方法もあります。
この際にポイントする個所は、肩甲骨の間となります。
「両手を頭の上に!」
写真では、頭の後ろで手を組ませていますが、
本来は、エリから凶器を取り出す危険があるので、
頭の上で手を組ませます。
頭の上で手を組ませてから、初めて接近を開始します。
ハイ!ハンドガンの位置に注目!
不用意にふらつかせたり、腕を伸ばしたまま接近してはいけません!
しっかり、胸の付近で銃を保持して、相手に奪われたり、
暴発しないようにコントロールしましょう。
上の写真の位置まで近づいたなら、ヒジで銃口をコントロールし、
首の付け根付近をポイントする要領で接近します。
長くなりそうなので、つづきます・・・
【注意!】
相手の脅威度や状況に応じて対応やポジションを変化させる柔軟な手法が必要で、
適切なトレーニングが必要です。
このブログを読んだだけで、実際に使用する事は避けて下さい。
また、本ブログの内容を利用して何らかの不利益や損害が発生した場合、
著者及びコメントを書いた方は、一切責任を負いません。